3月18日に40%以上も株価が下落したラン航空。
ひょっとして、噂に聞いていた大恐慌の訪れでしょうか?
アメリカでもレイオフムードが漂っているそうですが、
チリはこれからそんな状況になってくるのか?
最近の新聞を賑わすのはやはりチリ経済の行方についてです。
チリは昨年10月から始まった社会不安に加え、
コロナウィルスによる影響と踏んだり蹴ったりですね。
NY市場にあるLATAM株価がひどいことに
ここ10年ぐらいの中でもっとも株価が下落してしまっております。
あの2008年リーマンショック後の安値すら、サクッと更新しています。

IPSA(Índice de Precio Selectivo de Acciones)でも44%の下落です。

ということで、Moody’sの信用格付けもBa3からB1までランクダウンしているようです。

LATAM航空が3ヶ月給料半減?!

ラン航空は大規模な解雇を防ぐために、労働組合へ期間限定の減給をお願いしたようです。
Piso de hora de vueloというのはおそらく航空会社特有の手当てかな?
その手当てと給料を半減することを申し入れています。
期間は4月から6月までの3ヶ月間とのことですが、延長する可能性が高いでしょうね。
ラン航空には43,000名ほどの従業員がいます。
2019年第三四半期の労務費はざっくり440,000,000ドル。
一人平均約3,400ドルぐらいかな?
それで半分というと220,000,000ドル程度の削減を従業員へ依頼しているということになります。
242億円。ちなみにこの一時的な減額、補填無しだそうっす。
LATAM航空が受けている影響

各航空会社がコロナウィルスの影響を受けているように、ラン航空も漏れなくダメージを受けています。
国際線は9割減、国内線もそれほどではないけど4割減となっています。
来週は最悪全便欠航になるとも言われていますよ!
LATAM航空の財政状況

コロナウィルスの影響で欠航が出てしまうと財源確保が難しくなるラン航空。
現在の借り入れは72億ドル。
それに対して2019年の残高は約14.6億ドル、それに未使用のクレジットが6億ドル。
全然足りてないっちゅーわけですね。
こんな状態なので政府からの支援を渇望しております。
現在副社長を務めているRoberto Alboさんがそのようなことをボソッと言っているようです。
しかし経済大臣のLucas Palaciosさんは大企業がこの時点で政府に助け船を求めるのはちょっと早いんじゃないか、というような姿勢を見せています。

というわけで今日のまとめ!
- 40%以上株価が下落している
- ラン航空の悲鳴がWall Streetから聞こえてくる
- サンティアゴ証券取引所からも聞こえてくる
- Moody’s信用格付けがBa3からB1へ見直し
- 社員へ給料半額キャンペーン申し入れ
- 国際線9割、国内線4割欠航
- 来週は全便欠航の可能性あり
- ラン航空は救済措置を求めている
それでは今日はこの辺りで、チャオチャオ!