さぁここまでは名詞の基本的なことをお伝えしてきましたが、今日はその名詞の使い方を説明して、名詞のお勉強は終わりにしようと思います。
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名詞の大きな特徴
今日は下の3つをまとめて勉強します!
- 人や事物の名を示す役割をもつ。
- スペイン語の名詞には性が存在する。
- スペイン語の名詞には単数形と複数形が存在する。
- 原則的に冠詞を伴う。
- 主語にも目的語や補語にもなる万能タイプ。
- 主語になる時には三人称扱い。
名詞化とは?
まず名詞化とは一体なんなんだ?
というところからですよね。
学生時代に英語の文法マニアだった方は分かると思いますが、文章を構成するには品詞という概念が存在しています。
名詞というのもその品詞の1つです。
他には形容詞とか接続詞とか副詞とか色々ありますね。
名詞化とは、その品詞の中で
「名詞以外のものを名詞として用いる」
ということです。
他の品詞の名詞化
そのまま別の品詞を名詞として使えるのか?
という疑問が生まれると思いますが、そうではありません。
いくつか条件が合わさった時に名詞化されます。
lo+形容詞
一番馴染みのある表現かなと思いますが、
文脈の中で既に述べられている名詞について、
形容詞を用いて抽象的に表現することがあります。
例文
Lo interesante de la conversación que tuve con mi jefe es que supe varias cosas sobre la casa matriz.
僕の上司との会話で面白かったことは、
本社について色々なことを知れたことだ。
Lo interesanteを青い文字にしていますが
interesanteという単語は形容詞です。
ただしこれがloを伴うことで
「面白いこと」
という風な使い方ができます。
他には
lo bueno
lo malo
なんていう使い方も頻出しております。
動詞
これは日本語でも同じような使い方があるので、そんなに抵抗はないと思います。
元々、動詞の不定詞(動詞の原型)自体が
名詞のように使われていますが、
定冠詞のelを伴うこともあります。
例文
(El) Trabajar en otros países es bueno para conocer su gente y su cultura.
他の国で仕事をすることは、人に出会うことやその文化を知るために良い。
例文
Es muy importante (el) basarse en una fuente confiable para explicarle bien a mi jefe.
上司にきちんと説明するためには、信頼できる情報源を根拠にすることがとても大事である。
謎に冠詞がついている場合
冠詞の中でも定冠詞がついていることが多いです。
例文
No sé el por qué de su renuncia.
僕は彼の退職理由を知らない。
por quéというのは通常疑問詞として使われる語句ですが、この例文ではelという定冠詞をつけて名詞のように使われています。
直訳してしまうと、
僕は彼の退職の何故を知らない
なんて少しヘンテコな文章になってしまいます。
文章の名詞化
〜することっていうのは無人称的な時は不定詞を使いますが、主語がはっきりしている時は別の3つの使い方があります。
これはよーく使うので頭に叩き込んでおきましょう!
que
queの後は必ずまとまった文章がきます。
例文
Está claro que mi cliente dice la verdad.
僕の顧客が真実を言っていることは確かです。
queの後は、「顧客が真実を言っている」という文章になっていますね。
lo que
先ほどのqueと似ているのですが、若干違いますので注意してくださいね。
例文
Es verdad lo que dice mi cliente.
僕の顧客が言っていることは真実です。
いわゆる関係代名詞ってやつでしょうか。
si
これもよく使われますね!
例文
Esto depende de si mi cliente dice la verdad o no.
これは僕の顧客が真実を言っているかどうかにかかってきます。
ちょっと応用編ですが、こんな言い方もできます。
lo queとsiを組み合わせています。
Esto depende si lo que dice mi cliente es verdad o no.
名詞の機能
名詞とはこの単語だけで独立して存在することができる品詞となります。
そのことから名詞は文の中で、主語にもなるし、動詞の目的語にもなったり幅広く活躍されます。
文の主語になる
例文
El dato de clientes es mi capital.
顧客台帳は僕の資本です。
動詞の直接目的語(O)になる
例文
No tengo reunión esta semana.
今週は会議がありません。
例文
Vamos a pedir picoteo (チリでの使い方、正しくalgo para picar).
まずはツマミを頼みましょうか。
名詞が動詞の直接目的語で固定概念を表す場合は、単数形でも構いません。
動詞の間接目的語(C)になる
例文
He entregado un reporte de economía chilena a mi jefe.
僕はチリの経済レポートを上司に提出しました。
間接目的語とは、「だれに」「だれのために」「なんのために」というのを表現する時に使われます。
状況補語になる
前置詞と一緒に使われます。
例文
Salgo a comer con mi jefe con frecuencia.
僕は上司とよくご飯を食べに行く。
この場合だとconが前置詞となります。
呼びかけ
例文
Oye, compadre, escúchame primero.
なぁ、まず聞いてくれよ
名詞の補語
名詞とのセットで使うバリエーションをご紹介します。
形容詞
mi compañero inteligente
頭の良い同僚
la oficina limpia
綺麗なオフィス
同格に置かれている名詞
普通名詞と固有名詞の組み合わせ
mi compañero David
僕の同僚のダビッ
tu prima Erika te ha llamado.
君のいとこのエリカが君に電話してたよ。
(君のいとこのエリカから電話あったよ。)
前の名詞を説明する働き
例文
Santiago, capital de Chile, fue fundada por Pedro de Valdivia.
サンティアゴはチリの首都であり、ペドロ・デ・バルディビアによって建設された。
例文
Mi suegra María, madre de mi esposa, era una viejita muy cariñosa.
僕の義母であり、嫁の母親であるマリアさんはとてもとても可愛らしい老女でした。
前置詞+名詞
名詞+de+名詞
un hombre de negocios
ビジネスマン
una olla de greda
陶器製の鍋
la plaza de Armas
アルマス広場
ちょっと中上級者向けだけれど、deの後にqueが来ることもあります。
例文
Es momento de que invierta en activos seguros.
安全資産に投資をするタイミングだ
名詞+para+名詞
el perro para caza
狩猟用の犬
la cepa para vino tinto
赤ワイン用の品種
名詞+a+名詞
olor a composta
堆肥の匂い
aloma a jasmín
ジャスミンの香り
名詞って単純で簡単なイメージがありますが、意外と色々な用法がありますよね。
ここに出てくるよく使われる用法を重点的に覚えて使っていきましょう!
- 他の品詞を使って名詞化することができる
- 名詞は主語にも目的語にも補語にもなる万能タイプ
- 名詞は形容詞や別の名詞とセットで使われることがある
- 名詞と名詞の間に前置詞de, para, aを使うこともある
それでは、今日はここまでです!チャオチャオ!