チリ観光当局によると、2024年上半期の外国人観光客数が約239万人となり、コロナ前の2019年と比較して1.3%の増加となりました。
チリの国際空港といえば、首都サンティアゴに位置する「アルトゥーロ・メリーノ・ベニテス国際空港(空港コード:SCL)」が有名です。
その他にも複数の国際空港がありますが、多くが国内線のみの運航となっています。現在も機能している国際空港として、チリ北部アントファガスタにある「アンドレス・サベラ・ガルベス国際空港(空港コード:ANF)」があります。
国際線といっても、アントファガスタ空港に発着する便は近隣国のペルーやコロンビアのみ。
したがって、日本からチリに旅行される際はサンティアゴ空港を利用することが一般的です。
本記事ではサンティアゴ空港についてご紹介します。
Contents
アルトゥーロ・メリーノ・ベニテス国際空港(SCL)
先ほどご紹介したように、空路でチリを訪問する多くの日本人は、サンティアゴにある「アルトゥーロ・メリーノ・ベニテス国際空港(SCL)」を利用します。
サンティアゴ空港には、国内線と国際線を合わせて19社の航空会社が就航しています。
- Aerolíneas Argentinas(アエロリネアス・アルヘンティナス)
- Aeroméxico(アエロメヒコ)
- Air Canada(エア・カナダ)
- Air France(エール・フランス)
- Alitalia(アリタリア)
- American Airlines(アメリカン航空)
- Avianca(アビアンカ)
- British Airways(ブリティッシュ・エアウェイズ)
- Copa Airlines(コパ航空)
- Delta Air Lines(デルタ航空)
- Emirates(エミレーツ)
- Gol Linhas Aéreas(ゴル・リーニャス・アエレアス)
- Iberia(イベリア航空)
- JetSmart(ジェットスマート)
- KLM(KLMオランダ航空)
- LATAM(ラタム航空)
- Qantas(カンタス航空)
- Sky Airline(スカイエアライン)
- United Airlines(ユナイテッド航空)
2022年2月、新しい国際線ターミナルが開業しました。
また、2024年9月には国内線ターミナルの増設も完成しており、国際線・国内線ともに拡張しています。
サンティアゴ空港から市内まで約15〜20kmの距離です。市内までの移動手段は、タクシーまたはバスが一般的です。
アンドレス・サベラ・ガルベス国際空港(ANF)
もう一つの国際空港である「アンドレス・サベラ・ガルベス国際空港(ANF)」はチリ北部の重要な拠点です。アントファガスタの中心地から北に約27kmの地点に空港があります。
サンティアゴ空港とは異なり、国際線はペルーかコロンビアのみの就航。したがって、ペルーやコロンビアに旅行してから、チリ北部に向かう場合に有効です。
アントファガスタでは鉱業が盛んです。そのため、観光客のみならず、ビジネスマンも利用することが多い空港になります。
国際空港とは言え、アントファガスタ空港はサンティアゴ空港と比べるとかなり小規模です。
サンティアゴ空港とアントファガスタ空港、どちらがオススメ?
チリ渡航の目的によって異なりますが、大半の旅行客はサンティアゴ空港を利用します。
サンティアゴ市内観光やバルパライソ観光、ワイナリー巡りなどを楽しみたい方はサンティアゴ空港。
またアタカマ砂漠やパタゴニア、イースター島に訪れる場合も、経由地としてサンティアゴ空港が利用されます。
アントファガスタ空港は前述のとおり、ペルーやコロンビアに滞在した後、チリ北部に旅行する場合にオススメ。
ご自身の旅行の計画に合わせて、最適な空港を選んでください。
2つの空港で乗り継ぎをするときは?
サンティアゴ空港とアントファガスタ空港で乗り継ぎをする場合、以下の点に注意が必要です。
通常、旅行者はサンティアゴ空港に到着し、その後アントファガスタ空港へ向かうルートを取ります。
- 距離:両空港は約1,300km離れているため、空路での移動が一般的
- 所要時間:直行便で約2時間30分
- 航空会社:LATAM、Sky Airline、JetSmartなど
- 乗り継ぎ時間:最低3時間以上の確保を推奨
- 荷物:航空会社に確認を推奨
- セキュリティーチェック:同上
なお、長距離バスやレンタカーでの移動は、距離が長く時間がかかるため、乗り継ぎには適していません。
トランジットをする際は、余裕を持ったスケジュールを立てることが重要です。
サンティアゴ空港のラウンジや免税店、市内へのアクセス方法
この章では、空港の施設について紹介します。
ラウンジ
サンティアゴにある「空港」は、南米最大級の国際ハブ空港のため、充実した施設が揃っています。
ラウンジについては、複数のオプションがあります。プライオリティーパス会員は、これらのラウンジを利用できる場合があります。
- 国内線ターミナル
- Salones VIP Pacific Club
- Primeclass Condor
- 国際線ターミナル
- The Lounge
- Andes Lounge
多くのラウンジで、Wi-Fi・軽食・ドリンク・シャワー設備などが利用できます。
ただし、サービス内容は変更される可能性があるため、最新情報を確認しましょう。
免税店
サンティアゴ空港は、免税店も充実しています。
国際線ターミナル1の出発エリアと到着エリアに24時間営業の免税店があります。
免税店では、化粧品・酒類・食品など、様々な免税品を購入できます。
チリならではのお土産としては、以下のものが人気です。
- チリワイン
- ラピスラズリのジュエリーや工芸品
- 銅の工芸品
- ローズヒップ製品
免税店とは言え、これらのお土産は、市内のスーパーマーケットや専門店で購入する方がお得な場合があります。
時間に余裕のある方は、市内でお土産探しをしてみてはいかがでしょうか。
市内へのアクセス
市内へのアクセスは、以下の手段があります。
- バス
- タクシー
- 配車アプリ
バス
空港と市内を結ぶバスサービスは以下のとおり。
- Centropuerto(片道2,000ペソ)
- Turbus(片道1,800ペソ)
Turbusの時刻表は、サンティアゴ空港の公式サイトに以下のように掲載されています。
- サンティアゴ(アラメダ・ターミナル)から空港
- 運行日:月曜日から日曜日
- 時間:5:30~23:35
- 運行間隔:月~金は15~20分ごと、土日祝日は20~30分ごと
- 空港からサンティアゴ(パハリートス・ターミナル)
- 運行日:月曜日から日曜日
- 時間:5:35~23:35
- 運行間隔:月~金は15~20分ごと、土日祝日は30~40分ごと
- 空港からサンティアゴ(アラメダ・ターミナル)
- 運行日:月曜日から日曜日
- 時間:6:00~22:45
- 運行間隔:月~金は15~20分ごと、土日祝日は20~30分ごと
タクシー
タクシーも利用可能で、空港から市内中心部までの所要時間は約30分、料金は約20ドルです。
空港には「オフィシャルタクシー」と名乗るタクシードライバーがいます。
ただし、法外な値段を請求される可能性がありますので、あらかじめ以下のタクシー会社で予約しておくことを強くお勧めします。
以下の料金は執筆時点の情報です。
- Transvip(旧市街地行き:25,000ペソ、混載 9,400ペソ)
- Taxi Aeropuerto Santiago(旧市街地行き:25,000ペソ、地域によって変動あり)
配車アプリ
配車アプリも利用可能です。チリでは、以下のようなアプリが使われています。
- Uber
- Didi
- Cabify
祝日の午前8時半に、Uberアプリでサンティアゴ空港からサンタ・ルシアの丘までの料金を調べたところ、片道23,000ペソです。
曜日や時間帯で料金が前後しますので、あくまでも参考価格です。
以前は、これらの配車サービスに関する規制がなく、グレーゾーンの状態だったため、取り締まりの厳しい空港に向かうドライバーが少ないこともありました。しかし、2024年2月に新たな規則が制定されたことで、状況は改善しつつあります。
それぞれの移動手段の特徴を理解して、快適で安全な旅をお楽しみください。
サンティアゴ空港の両替所は?
サンティアゴ空港では、「Global Exchange」という両替所がオフィシャルとして紹介されています。
両替所はいくつかの場所に設置されています。
- 到着エリア
- SAGゾーン、荷物受取エリア(1階)
- 免税店出口付近、荷物受取エリア(1階)
- 公共エリアに出た後、右へ30メートル(3階)
- 出発エリア
- 公共エリア、チェックインゾーンBとCの間(3階)
- 公共エリア、チェックインゾーンFとGの間(3階)
- PDI(出入国管理)を通過後、免税店入口(3階)
サンティアゴ空港の両替レートは、市内の両替所と比べてやや割高になります。所持金全てを両替するのではなく、必要最低限の現金を両替しましょう。
サンティアゴ空港では、公式の両替所を利用することをお勧めします。タクシーと同じように「オフィシャル」と名乗って近寄ってくる人には注意しましょう。偽札を捕まされる可能性が十分にあります。
サンティアゴ空港でSIMカードを購入するなら?
空港でのSIMカード購入オプションは限られています。
SIMフリーのスマートフォンか、SIMロック解除済みの端末を携帯するようにしましょう。
料金やプランは各社によって異なります。
- Entel
- Movistar
- Claro
- Wom
なお、チリに30日以上滞在する場合、SIMカードの登録が必要です。
空港ではWi-Fiが無料で使えます。急いでなければ市内で、SIMカードを購入することをお勧めします。
サンティアゴ空港のまとめ
この記事では、南米最大級のサンティアゴ空港に関する情報をお伝えしました。
旅をするときに必ず知っておきたい情報が満載だったと思います。
空港内の施設であるラウンジや免税店、両替所をうまく活用しましょう。
また、市内へ移動する手段は、バスやタクシー、歯医者アプリなどがあります。
なるべく、事前に予約をして、トラブルに遭遇する確率を下げておくことをお勧めします。
何かわからないことがあれば、コメントまたはメッセージでお問い合わせください。
参考文献
- チリ観光庁:https://tinyurl.com/262mrl6x
- FlightConnections:https://www.flightconnections.com/ja
- Flyteam:https://tinyurl.com/2anlr2mb
- Nuevo Pudahuel (Turbus):https://tinyurl.com/29p24nps
- Turismo City:https://tinyurl.com/26dqnhq5
- Taxi Aeropuerto Santiago:https://www.taxiaerosantiago.cl/tarifas.html
- Transvip:https://www.transvip.cl/
- Nuevo Pudahuel (Global Exchange):https://tinyurl.com/25b9999w