僕は2015年9月にチリ人と国際結婚をして、現在チリのサンティアゴで生活しております。
海外生活をしていると困ることって数え切れないぐらいあります。今日はその中の一つをご紹介したいと思います。
一番困っていることは「僕のモノの頼み方が何故かきつくなってしまうこと」です。
日々の生活の中でチリ人妻からいつも注意を受けています。4年も経っているんだったら、もういい加減まなべよ!って突っ込まれるかもしれませんが、それがなかなか慣れないんです。
逆に言うと、このモノの頼み方(=敬語)をマスターすることで、海外生活や国際結婚はわりかしうまくいくと思っております。
僕のモノの頼み方は一言で言うとキツいようです。
なぜ、モノの頼み方の感覚が異なるかということについて、僕ら夫婦の中でディスカッションしました。
そこで出た結論は、僕が関西人であること。この関西人ノリが僕のチリ人妻には結構パンチがきいているようです。彼女の日本人友人(関西以外の出身)と比較すると僕の話し方はトーンがきつすぎるようですね。
“関西人が原因”なのか、”育ちが原因”なのかは疑問が残りますが、とりあえず僕の周りにいた関西人はみんな似たような感じでしたので、ここでは”関西人が原因”ということにさせてください。
例えば、家族や友人にペンを借りたい時、みなさんはどのように依頼をしますか?
日本語とスペイン語の両方で考えてみてください。
みなさんはいかがでしょうか?
前はスペイン語で「Pásame un lápiz(可愛い言い方で)」なんて頼み方をずっとしていました。
さすがに会社の先輩にはそんな表現はしないですけど、せいぜい上記の表現にpor favor(お願いします、という意)を付け加えるだけでした。
チリ人妻から言わせるとそれでもまだ敬語表現としては甘いようです。
日常の中でスペイン語で丁寧に話しているつもりでも、知らずに少しきつい表現になっていることがあります。
職場の先輩や友人とタクシーに乗っている時に、「para, para!(止まって、止まって)」って、por favorもつけずに言っているシーンを頻繁に見かけます。
タクシー運転手になんやねんコイツ…なんて思われているんだろうな、って気になってしまいます。
チリ人妻に口すっぱく言われることが、頼む時のトーンが重要だということです。
関西人は元気よすぎるぐらいに「ちょい貸してくれや」と言ってしまいますよね。
でも、もっと声のトーンを落として、柔らかく包み込むような感じで依頼するのがポイントです。
家族に対してpor favorをつけることに対してなんか違和感があったのですが、今は最低por favorをちゃんとつけるようにしています。
ここまで国際結婚をメインで話をしてきましたが、実はこれは国際結婚だけではなく、職場でも同じことが言えます。
頼み方ひとつで同僚の働き方が変わると思いますので、うまいことテンションをあげるような言い方をしてみると今後の職場ライフが楽になること間違いなしです。
ちょっと前に新しく入社した女性社員に最初は感じが悪いヤロウだと思っていたと言われました。
なぜかというと入社間もない頃に、あるプロジェクトメンバーに選任したことがきっかけでした。
ミーティングでプロジェクトの説明をしたのですが、どうやらその時のアプローチの方法が少し高圧的だったとのことです。
そもそもの自分の性格がキツいのかもしれませんが、やはりそれ以上に話し方が関係しているのではないかと思います。
言葉選びが大事ということについて、この記事にも記載されています。
https://globe.asahi.com/article/11800205
こちらは英語に関することですが、基本的にはスペイン語でも同じことです。
僕らの中では同じような意味でも、選ぶ言葉によってニュアンスが異なっちゃうんです。
これはネイティブクラスもしくはしっかり勉強している人じゃないと使い分けが難しいんですよね。
海外駐在される方にはこの記事もオススメです。
https://www.nichibeieigo.jp/kotsukotsu/business/2517/
ここに書かれている段落、ぜーんぶ合意できる内容です。
まずやっぱり日本人がナンバーワン、って未だに思っている人が多いような気がします。特に発展途上国で勤務していると現地の人の能力を過小評価しがちです。
いかがでしたでしょうか?これを書きながら自分に言い聞かせている自分がいます笑。やはり海外駐在経験が長い先輩は部下の扱い方が上手だと思います。まず最初の一歩はモノの頼み方を見直すことかと思います。